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<<   作成日時 : 2009/04/22 07:39   >>

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1860年(万延元年)遣米使節団、
珍道中のつづきをご紹介します。

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「○○○○○○○のためのエチュード」

連載61回

(『万延元年の遣米使節団』 宮永孝)
 1860年3月〜9月 世界一周して帰朝)


「わが朋友は、床につこうとしたとき、
 枕の数が不足していることに気づき、
 あちこち捜したところ、
 寝台の下に白く美しいどんぶりのような物が置かれていたので大いに喜び、
 それを枕にして休んだ。

 翌朝、女中がやって来て、それを見てびっくり仰天してしまった。
 どうしたのかと相手に尋ねると、
 これは尿瓶″である、と答えた。

 ホテルの屋内は広いし、小便に行くのも大変なので、
 各部屋に尿瓶を置いて寝室用の便器にしているのです、
 ということであった。

 この話を聞いて、皆で大笑いしたことがある。
 夜になると、ホテルに商人たちがやって来て、
 宿泊客らに品物を売る。
 
 この国では男女とも口を吸い、手を握るのが礼となっている。

 ソレで、ホテルに案内されて行ってみると、
 絨毯が敷き詰めてあるその絨毯はどんな物かというと、
 まず日本で言えばよほどの贅沢者が
 一寸四方幾干という金を出して買うて、
 紙入れにするとか莨入れにするとかいうようなソンナ珍しい品物を、
 八畳も十畳も恐ろしい広い所に敷き詰めてあって、
 その上を靴で歩くとは、さてく途方もないことだと実に驚いた。

 けれどもアメリカ人が往来を歩いた靴のままで颯々と上がるから、
 此方も麻裏草履でその上に上がった。
 上がると突然酒が出る。
 徳利の口をあけると恐ろしい音がして、
 まず変なことだと思うたのはシャンパンだ。

 そのコップの中に何か浮いているのもわからない。
 三、四月暖気の時節に氷があろうとは思いも寄らぬ話で、
 ズーツと銘々の前にコップが並んで、
 その酒を飲む時の有様を申せば、列座の日本人中で、
 まずコップに浮いているものを口の中に入れて、
 胆を潰して吹き出す者もあれば、
 口から出さずにガリガリ噛む者もあるというような訳けで、
 ようやく氷が這入っているということがわかった。

 ソコでまた煙草を一服と思ったところで、煙草盆がない、
 灰吹き(灰ざら)がないから、
 そのとき私はストーヴの火で一寸と点けた。

 マッチも出ていたろうけれども、マッチも何も知りはせぬから、
 ストーヴで吸い付けたところが、
 どうも灰吹きがないので吸殻を捨てる所がない。

 それから懐中の紙を出してその紙の中に吸殻を吹き出して、
 念を入れて揉んで揉んで火の気のないようにねじ付けて袂に入れて、
 しばらくしてまた後の一服をやろうとするその時に、
 袂から煙が出ている。

 何ぞ図らん、
 能く消したと思ったその吸殻の火が
 紙に移って煙が出て来たとは大いに胆を潰した」
(『福翁自伝』)

「昨日、大勢の日本人が市内を遊歩した、という。
 訪問者たちは立派な商店を何軒も訪れて店内を念入りに見て回り、
 見た品々の数々にすなおに感嘆の声をあげた。

 文房具商は来訪者の一人から、ウェブスターの辞典が欲しい、
 とすばらしい英語で云われたとき、少なからず驚いた。
 その者はこの辞典の値うちをよく知っているようであった」
(『サンフランシスコ・ヘラルド』紙)

「その時に私と通弁の中浜万次郎という人と両人が、
 ウェブストルの字引を一冊ずつ買って来た。
 これが日本にウェブストルという字引の輸入の第一番、
 それを買ってモウ外には何も残ることなく、
 首尾よく出帆して来た」
(『福翁自伝』)

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きょうはここまで。

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