刀剣(1)

画像
(写真は祖先実戦使用の備前長船永光)



「刀剣はどこにあったのですか?」と訊かれることがあります。

もちろん御林守として、苗字帯刀で禄(給米)をいただく幕府の役人でしたから、刀剣が残っていても何の不思議もないのですが、どこに保管されていたのか、とよく尋ねられるのです。

そこで、ずいぶん昔に書いたものですが、裏のお倉から刀剣を発見したときの記録を、数回に分けて再掲します。

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刀剣(1)

ことのおこりは母の死後まもなくのことでした。

それまで子どもたちには禁断の空間であったお蔵に
私が足をふみいれたところからそれは始まります。

お蔵とはいえ、
明治維新、敗戦後の農地改革と、
この百年ほどのあいだに
二度にわたる危機をのりこえた河村家のお倉には、
なにもめぼしいものは残っていません。

箱だけがのこって中身はから、というありさまで、
お蔵の中は、
時代という名の盗賊に荒らされた廃墟のようでした。

お倉の重たい戸を引きあけ
しばらくして暗がりに眼がなれてきたころ、
壁の一部がすこし不自然なのに気づきました。
材質がちがうのです。

さわってみると、
その板だけがわずかにうごくのです。

すきまに鉄具をさしこんで、
ゆっくりと、板を剥がしました。

そこからどのようなものがあらわれたのかは、
またあしたのおたのしみ。

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